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投稿日:2025年5月1日

富士山の気候に負けない!静岡県東部の外壁塗装耐久性ガイド

静岡県富士宮市と富士市を中心に建築塗装工事や防水工事を手がける芝川塗装株式会社です。富士山麓地域に位置する住宅は、特有の気候条件によって外壁が受けるダメージが他地域とは大きく異なります。標高差による温度変化、紫外線の強さ、降水量の多さなど、富士山の気候は建物外装に独特のストレスを与えています。

富士山麓の厳しい気候と住宅への影響

静岡県は日本で最も標高差が大きい県であり、海岸に近い地域の海洋性気候と、標高の高い内陸台地や山間部の内陸性気候とに分かれています。特に富士山麓では年間降水量が約2800mmと非常に多く、冬期は厳しい低温となり降雪も多くなる特徴があります。 Jmaこの変化に富む気候は、住宅の外壁にとって大きな負担となるのです。
 
このガイドでは、富士山の気候特性を理解し、その過酷な環境下でも耐える外壁塗装の選び方や施工のポイントをご紹介します。地域に根ざした塗装のプロとして、富士宮市や富士市の住宅を長持ちさせるための情報をお届けします。
 

富士宮市・富士市の気候特性と外壁塗装の課題

富士宮市と富士市は、「日本の象徴」富士山の麓に位置する地域です。この地域の気候は、外壁塗装を計画する上で十分に考慮すべき特徴を持っています。
 

年間を通した気温・湿度データ

富士宮市では、1年を通して気温は1°Cから30°Cの間で変化し、夏は短く暖かく蒸し暑い一方、冬は非常に寒くなります。年間を通じて湿度が高いのも特徴です。 Weathersparkこの大きな温度差と高湿度は、外壁材の膨張と収縮を繰り返させ、塗膜に大きな負担をかけます。
 

季節 平均気温 湿度特性 外壁への影響
春(3-5月) 8-18℃ 変動が大きい 温度・湿度変化による膨張収縮
夏(6-8月) 20-30℃ 高湿度 紫外線劣化、藻・カビの発生
秋(9-11月) 12-22℃ やや高め 温度低下による塗膜収縮
冬(12-2月) 1-8℃ やや低め 凍結融解によるひび割れ

参照:Weatherspark 富士宮市の気候データ
 

気候が塗装に与える影響

富士山麓地域の気候が外壁塗装に与える主な影響は以下の通りです。
 

  • 紫外線:標高が高いことで紫外線量が多く、塗膜の劣化を促進
  • 降水量:年間2800mm前後の降水量は、全国平均と比較して約1.5倍
  • 気温差:日中と夜間の気温差が大きく、外壁材や塗膜の膨張収縮を引き起こす
  • 湿度:高湿度環境は藻やカビの発生リスクを高める

 

地域特有の外壁劣化パターン

富士宮市・富士市の住宅外壁では、以下のような特有の劣化が見られます。
 

北面の早期劣化:湿気が乾きにくく、藻やカビが発生しやすい
南面の色褪せ:強い紫外線による塗膜の早期劣化
東西面のひび割れ:朝晩の温度差による膨張収縮ストレス
軒下や雨樋近くの塗膜剥離:多雨による水分影響

 
これらの地域特有の劣化に対抗するためには、単に「良い塗料を使う」だけでは不十分です。気候特性を理解した上での適切な塗料選びと施工方法が必要になります。
 

気候条件別:最適な塗料選びのポイント

富士山麓の気候条件に対抗するためには、それぞれの環境要因に適した塗料特性を理解することが重要です。
 

強い紫外線に耐える塗料の特徴

富士山麓地域は、標高が高いことで紫外線量が多いという特徴があります。紫外線は塗膜の主成分である樹脂を分解し、色あせや塗膜劣化の主要な原因となります。
 

塗料種類 耐紫外線性 特徴
フッ素塗料 ◎(非常に優れる) フッ素樹脂の中のC-F結合は非常に強力で、これが極めて優れた耐候性を生み出している
無機塗料 ◎(非常に優れる) 無機物は紫外線による劣化の心配が基本的になく、紫外線による変色を避けたい場合におすすめ
シリコン塗料 ○(優れる) シリコン樹脂のシロキサン結合は、石やガラスなどの無機物と同じ構造で安定した性質をもつ
ウレタン塗料 △(やや弱い) 伸縮性に優れるが、紫外線に比較的弱い
アクリル塗料 ×(弱い) 紫外線に弱く、塗膜の光沢が減り、色あせや変色が数年のうちに起きやすい

参照:大日本塗料株式会社 フッ素樹脂塗料の特性
 

雨や湿気に強い防水・防カビ性能

富士山麓地域は年間降水量が2800mm程度 Jmaと非常に多く、外壁の防水性能が特に重要です。また高湿度環境では防カビ・防藻性能も必要となります。
 
塗料の撥水性(水をはじく性質)と透湿性(内部の湿気を外に逃がす性質)のバランスが、湿気の多い富士山麓地域では特に重要です。シリコン塗料はこの両方の性能をバランス良く備えており、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
 

寒暖差に耐える柔軟性と密着性

富士宮市・富士市では、日中と夜間の温度差が大きく、また季節による気温変化も激しいため、塗膜の柔軟性と下地への密着性が重要です。
 

温度変化と塗膜の関係

  • 温度低下時:塗膜が収縮し、硬く脆くなる傾向
  • 温度上昇時:塗膜が膨張し、軟化する傾向
  • 繰り返し:膨張と収縮の繰り返しで塗膜と下地の間に応力が生じる

 
この温度変化に対応するには、柔軟性を持ちながらも下地との密着性に優れた塗料を選ぶことが重要です。ウレタン塗料は柔軟性に優れますが、耐候性ではシリコンやフッ素に劣ります。各塗料の特性を理解し、最適なバランスを見極めることが大切です。
 

富士山麓に推奨される高耐久塗料の種類と特徴

富士山麓の厳しい気候に対応するためには、高い耐久性を持つ塗料の選択が重要です。以下では、主要な高耐久塗料の特徴と富士山麓の環境下での適性を解説します。
 白塗料ローラー

フッ素系塗料のメリット・デメリット

フッ素系塗料は最も耐候性に優れた塗料の一つで、富士山麓の過酷な環境に最適です。
 

項目 内容
耐用年数 15~20年
主なメリット ・最高レベルの耐紫外線性
・優れた撥水性と防汚性
・色褪せに強い
・長期間光沢を維持
主なデメリット ・初期コストが高い
・施工難易度が高い
・全ての下地に適用できない場合がある
富士山麓での適性 ・強い紫外線環境に最適
・寒暖差の激しい環境でも安定した性能
・長期的な視点では最もコストパフォーマンスが高い

参照:スペースアップ 外壁塗料の種類と耐用年数
 

シリコン系塗料の特性と適正

シリコン系塗料は、コストと性能のバランスに優れ、最も広く使用されています。
 

項目 内容
耐用年数 10~15年
主なメリット ・優れた耐候性と透湿性
・比較的良好な防汚性
・コストパフォーマンスの高さ
・塗膜の呼吸性が良い
主なデメリット ・フッ素塗料より耐久性で劣る
・塗料によって品質差が大きい
・施工条件によって性能が左右される
富士山麓での適性 ・多雨多湿環境に適した透湿性
・紫外線にも一定の耐性
・標高の低い富士宮市街地などに適する

 

無機系塗料の特徴と適用例

無機系塗料は、最も進化した塗料の一つで、その耐久性は非常に高いです。
 

項目 内容
耐用年数 20~25年
主なメリット ・紫外線による劣化がほとんどない
・優れた防汚・防カビ性能
・非常に長い耐用年数
・メンテナンス頻度の大幅な削減
主なデメリット ・最も高価な塗料
・施工技術の要求水準が高い
・柔軟性が低く、クラックが発生しやすい場合も
富士山麓での適性 ・最も厳しい紫外線環境下でも優れた性能
・標高の高い地域の建物に特に適する
・長期的な維持コスト削減を重視する場合に最適

参照:リショップナビ外壁塗装 塗料の特徴と主な商品解説
 

最新の機能性塗料の効果

近年では、基本的な耐候性に加えて様々な機能を持つ塗料が開発されています。富士山麓地域の特性に合わせた機能性塗料の例をいくつかご紹介します。
 
1. 遮熱塗料

熱を反射する効果で建物内部の温度上昇を抑制
冷房効率の向上により省エネ効果も期待できる
夏の暑さが厳しい富士市の平地部に効果的

2. 断熱塗料

熱の移動を遮断する効果で冬の保温性を高める
冬の厳しい寒さにさらされる富士宮市の高地部に適する
結露防止効果も期待できる

3. 防藻・防カビ塗料

特殊な抗菌成分により藻やカビの発生を抑制
湿度の高い富士山麓地域での美観維持に貢献
北面や日当たりの悪い面に特に効果的

 

地域別:推奨される塗装仕様の違い

富士宮市・富士市内でも、標高や周辺環境によって気候条件は異なります。ここでは地域別の推奨塗装仕様をご紹介します。
 

富士宮市街地エリアの推奨仕様

富士宮市の市街地は、標高がやや高いものの、富士山麓の中では比較的温暖なエリアです。しかし、年間を通じて湿度が高く、雨も多いという特徴があります。
 
推奨塗料と仕様:

外壁:シリコン塗料またはハイブリッドシリコン塗料(シリコンとフッ素の中間グレード)
屋根:フッ素塗料(屋根は特に紫外線の影響を受けやすいため)
北面:防藻・防カビ性能の高い塗料の使用を推奨
下塗り:浸透性の高いシーラーで下地との密着性を向上

 

富士市臨海部の塩害対策

富士市の臨海部は、駿河湾からの海風による塩害の影響を受ける可能性があります。塩分は金属部分の腐食や外壁の劣化を早める原因となります。
 
推奨塗料と仕様:

外壁:塩害対策型のシリコンまたはフッ素塗料
金属部:エポキシ系下塗り+フッ素上塗りの組み合わせ
目地・シーリング:耐候性の高いシリコンシーラント
メンテナンス:定期的な洗浄による塩分の除去を推奨

 

朝霧高原等の高地エリアの特殊対応

富士宮市の北部に位置する朝霧高原など、標高の高いエリアでは、より厳しい気象条件(強い紫外線、大きな温度差、多雪など)に対応する必要があります。
 
推奨塗料と仕様:

外壁:フッ素塗料または無機塗料(最高グレード)
屋根:無機塗料または断熱性能を持つフッ素塗料
施工時期:夏季の安定した気候の時期を選定
下地処理:入念な下地補修と強固な密着性の確保
膜厚:標準より若干厚めの塗装で耐久性向上

 

地域 気候特性 推奨塗料 特記事項
富士宮市街地 多雨・高湿度 シリコン〜ハイブリッド 透湿性の確保が重要
富士市臨海部 塩害・温暖 塩害対策型シリコン/フッ素 金属部分の防食対策
朝霧高原等 強紫外線・寒冷 フッ素/無機 断熱性能の付加を検討
富士山南麓 多雨・温度変化大 フッ素塗料 下地の動きに対応する柔軟性

塗料別の劣化状況比較

同時期に施工した異なる塗料による外壁の劣化状況を比較してみましょう。

塗料種類 施工後5年の状態 施工後10年の状態 総合評価
アクリル塗料 色褪せが目立ち始め、光沢低下 著しい色褪せ、部分的な塗膜剥離 富士山麓の環境では不適
ウレタン塗料 部分的な変色、光沢低下 全体的な劣化、再塗装が必要 短期的な使用に限定
シリコン塗料 ほとんど変化なし わずかな色褪せ、一部に藻の発生 コスト面でバランス良好
フッ素塗料 新築時とほぼ同等 わずかな光沢低下のみ 長期的に最も経済的
無機塗料 変化なし ほぼ施工時の状態を維持 最も高耐久だが高コスト

参照:三和ペイント株式会社 塗料の特徴比較
 

外壁塗装の耐久性を高めるための施工ポイント

富士山麓の気候に対応するには、塗料選びだけでなく施工方法も重要です。ここでは弊社が実践している耐久性を高めるための施工ポイントをご紹介します。
 塗装作業中のスタッフ

下地処理の重要性

外壁塗装の耐久性を決める最も重要な要素の一つが下地処理です。どんなに高品質な塗料を使っても、下地が不安定では長持ちしません。
 
富士山麓地域での下地処理の重要ポイント:

徹底した洗浄:高圧洗浄機を使用し、藻・カビ・汚れを完全に除去
クラック補修:微細なひび割れも見逃さず、適切な材料で修復
劣化部分の補修:腐食や破損部分は部分的に交換または補強
目地のシーリング更新:古いシーリング材は必要に応じて打ち替え
適切なシーラー(下塗り)の選択:下地の状態に合った浸透性の高いシーラーを使用

 
下地処理には時間と手間がかかりますが、この工程をどれだけ丁寧に行うかで塗装の寿命が大きく変わります。弊社では下地処理に特に力を入れており、施工面積や状態によっては全工程の3割以上の時間を下地処理に充てることもあります。
 

適切な塗装時期と気象条件

富士山麓地域での外壁塗装は、気象条件が比較的安定している時期を選ぶことも重要です。
 

季節 適性 注意点
春(4-5月) 天候が安定し始め、気温も適切。梅雨前の最適期
梅雨(6月中旬-7月) × 高湿度・多雨で塗料の乾燥不良のリスク
夏(7-8月) 高温による塗料の早期乾燥に注意。朝夕の作業が基本
秋(9-11月) 外壁塗装に最適な時期。10月が特におすすめ
冬(12-3月) 低温による乾燥不良の可能性。標高の高い地域では避ける

 
また日々の気象条件にも注意が必要です:

気温:5℃~30℃の範囲が理想的(塗料による違いあり)
湿度:85%以下が望ましい
風:強風時は塗装を避ける(埃の付着や乾燥ムラの原因)
天候予報:塗装後24時間以内に雨の予報がある場合は避ける

 

塗り回数と膜厚管理

外壁塗装の耐久性を左右するもう一つの重要な要素が「膜厚」(塗膜の厚さ)です。特に富士山麓の厳しい環境では、適切な膜厚の確保が重要になります。
 
標準的な塗り回数と推奨膜厚:

下塗り(シーラー):1回(浸透性を重視)
中塗り:1回(下地隠蔽と密着性の向上)
上塗り:1回(美観と耐候性の確保)
総膜厚目安:樹脂系塗料で80~100μm(ミクロン)

 
しかし富士山麓の厳しい環境では、特に紫外線や風雨にさらされる部分には、より厚い塗膜が必要になることがあります。弊社では場所によっては上塗りを2回行い、総膜厚を120μm程度確保するケースもあります。
 
膜厚計を使用した管理も重要で、塗装工程中にこまめに測定を行い、均一な膜厚が確保されているかを確認します。特に複雑な形状の部分や角などは、塗料が薄くなりがちなので注意が必要です。
 

長期的な視点でのメンテナンス計画

富士山麓の住宅を長持ちさせるためには、塗装後のメンテナンス計画も重要です。適切なタイミングでのメンテナンスにより、建物の寿命を大きく延ばすことができます。
 

最適な点検・メンテナンスサイクル

塗料の種類によって異なりますが、富士山麓地域での一般的なメンテナンスサイクルの目安は以下の通りです。
 

塗料種類 点検頻度 タッチアップ 全面塗替え
アクリル塗料 毎年 2-3年 4-6年
ウレタン塗料 1-2年 3-4年 7-10年
シリコン塗料 2年 5-7年 10-15年
フッ素塗料 2-3年 7-10年 15-20年
無機塗料 3年 10年前後 20-25年

参照:スペースアップ 外壁塗料の種類と耐用年数
 
タッチアップとは、塗膜の劣化が見られる部分のみを部分的に補修する作業です。全面塗替えよりもコストを抑えることができ、適切なタイミングで行うことで全面塗替えの時期を延ばすことができます。
 

季節別の点検ポイント

富士山麓地域では、季節ごとに異なる気象条件によるダメージがあります。季節に応じた点検を行うことで、早期に問題を発見し対処することが可能です。
 
春(雪解け後)の点検ポイント:

凍結融解による外壁のひび割れ
雪の重みによる軒先や雨樋の破損
冬季の湿気による北面の藻・カビの発生

夏(多雨期後)の点検ポイント:

雨漏りの痕跡
雨樋の詰まりや破損
シーリングの劣化状況

秋(台風シーズン後)の点検ポイント:

強風による塗膜の剥がれ
飛来物による外壁の損傷
窓周りのシーリング状態

冬(積雪前)の点検ポイント:

屋根の状態確認
雨樋の清掃
水切りの機能確認

まとめ:富士山麓の住宅を長持ちさせる外壁塗装のポイント

富士山麓の厳しい気候条件下でも住宅の外壁を長持ちさせるためのポイントを整理しました。
 

地域の気候特性を理解する:富士山麓特有の紫外線量、降水量、温度変化を認識し、適切な対策を立てる
質の高い塗料を選ぶ:短期的なコストだけでなく、長期的な耐久性を考慮した塗料選び
適切な施工方法:丁寧な下地処理、適切な塗り回数と膜厚管理、適した時期での施工
計画的なメンテナンス:定期点検と早期対応による建物寿命の延長
部位別の使い分け:屋根や南面など紫外線の強い部分はより高耐久な塗料を使用
地域別の対応:標高や環境に応じた適切な塗装仕様の選択

 
富士山の麓に位置する富士宮市・富士市の住宅は、日本の中でも特に厳しい環境にさらされています。しかし、適切な塗装とメンテナンスにより、その美しい風景の中で長く安心して暮らすことができます。
 
芝川塗装株式会社は、地域の気候特性を熟知した地元密着の塗装会社として、お客様の大切な住まいを守るお手伝いをさせていただきます。外壁塗装や防水工事に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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